FXにおけるマイナス金利の効果

日銀がマイナス金利を導入した理由はいくつかありますが、建前上は銀行の貸し出しを増やすことです。貸し出しを増やすことによって景気を刺激し、経済を活性化させようというのが狙いです。FXの取引をしている人にとって重要なことは、それが為替レートにどれだけの影響を与えるのかです。マイナス金利が導入されたことによって、一時的にはマーケットに好感されて円安に振れました。

このときにはFXで円売りドル買いのポジションを持っている投資家は大きな利益を得たはずです。しかしながら、マイナス金利の悪影響も指摘されています。マイナス金利は一般消費者に直接的な影響を与えるわけではなくて、銀行に対して影響を与えます。銀行が日銀に預ける際に適用されますから、銀行は貸し出しをした方が良いのです。

キャッシュとして持っているよりも国債を買った方が良く、そのために国債が買われて国債の金利もマイナスになりました。これによって貸し出しが増えることが見込まれるのですが、銀行にとってはコスト増になりますから、それによる景気悪化懸念が出てきたのです。マイナス金利によって一時的に円安要因となりましたが、次にマイナス幅が拡大されたときに円安に振れるのか円高に振れるのかは微妙なところだと言えるでしょう。FXの取引をしていれば、利下げ=売りということを反射的に考えてしまいがちですが、マイナス金利については円安とも円高とも言えない状態であるという点に注意が必要です。

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